枕草子を現代語訳したり考えたりしてみる

清少納言の枕草子を読んでいます。自分なりに現代語訳したり、解説したり、感想を書いています。専門家ではないので間違っていたらすみません。ご指摘・ご教授いただけると幸いです。

すさまじきもの①

がっかりで、引いちゃう感じのモノ。昼吠える犬。春の網代。3~4月の紅梅色の着物。牛が死んじゃった牛飼い。赤ちゃんが亡くなった産屋。火を起こさない炭櫃(火鉢)や地火炉(いろり)。博士の家に続けて女の子が授かるの。方違えに行った先でもてなしがな…

おひさきなく、まめやかに

将来に希望なんて持たず、ただただまじめに(一途に夫を愛するなどして)、見せかけの幸せを感じてたいっていうような人は、鬱陶しくて、軽蔑してもいいって思うくらいですね。やっぱり、それなりの身分の人の娘なんかは、宮仕えをさせて、世間の有様も勉強…

清涼殿の丑寅の隅の③ ~村上の御時に~

で、定子様、 「村上天皇の時代に、宣耀殿の女御という方がいらっしゃったんだけど、彼女が小一条の左の大臣殿(藤原師尹)の娘であることを知らない者はいなかったのですね。まだ入内される前、即ち姫君でいらっしゃった時、お父様がお教えになったのが、『…

清涼殿の丑寅の隅の② ~陪膳つかうまつる人の~

給仕係が蔵人たちを呼ぶ前に、帝がこちらにお越しになりました。そこで定子様が「硯の墨をすって!」とおっしゃるんだけど、私の視線はあらぬ方、ただ帝がいらっしゃるお姿だけを見てたら、あやうく(墨ばさみの)継ぎ目が外れて落としそうになって。 そんな…

清涼殿の丑寅の隅の①

清涼殿の東北の隅っこにある、北側と隔ててる障子は、荒海の絵で、恐ろしげな生き物の手長や足長なんかが描かれてるの。上の御局の戸を押し開けたら、いつでも見えるんだけど、みんな嫌がったりして笑うのよね。 欄干の下のところに青い瓶の大きいのを置いて…

家は

家は、近衛の御門(陽明門=大内裏の東の門)、二条みかゐ? 一条もいいです。染殿宮(そめどのの宮)、清和院(せかい院)、菅原院(すがはらの院)、冷泉院、閑院、朱雀院、小野宮(をのの宮)、紅梅殿(こうばい)、一条井戸殿(あがたの井戸)、竹三条、…

たちは

太刀は、玉造ですね。 ----------訳者の戯言--------- 1個だけかい!で、「たまつくり」とは何ぞや? 日本刀っていうのは平安時代の中頃に原型が完成されたらしいですね。で、主に東北(奥州)に良い鍛冶集団が何個かあったようです。大きく分けて、舞草鍛冶…

わたりは

渡し場といえば、志香須賀の渡し、こりずまの渡し場、みづはしの渡しがいいですね。 ----------訳者の戯言--------- 志香須賀(しかすが)の渡しというのは、愛知県豊川市平井町にあった渡し場らしいです。他のは場所もよくわかりませんでした。 少し調べる…

みささぎは

御陵といえば、鴬の御陵、かしはぎの御陵、あめの御陵が素敵です。 ----------訳者の戯言--------- 「みささぎ」は漢字で「陵」とか「御陵」と書きます。天皇や皇后のお墓ということです。 昔はお墓が丘陵になってました。前方後円墳とか。なので、絶景だっ…

海は

海は、水うみ、与謝の海、かはふちの海がいい感じです。 ----------訳者の戯言--------- 「海は、水海」、って、いきなり湖かい! 純粋な海ちゃうんかい!とツッコミ入れつつ、「湖」と言うと、やはり琵琶湖なんですね。京都ですからね、そりゃ、近い湖とい…

淵は

淵といえば、「かしこ淵」(おそれ多い淵)っていうのは、この淵のどんな奥深い底の部分を見て、こんな名前をつけたんだろうって考えたら、面白い気がしましたね。「ないりその淵」っていう名前は、誰にどんな人が教えたんでしょう?? 青色の淵も素敵。蔵人…

原は

原は、みかの原、あしたの原、その原がいいですね。 ----------訳者の戯言--------- 今回は「原」ですね。そろそろ飽きてきましたが、まだ続くんでしょうか。 【原文】 原は みかの原。あしたの原。その原。

峰は

峰は、ゆづるはの峰、阿弥陀の峰、弥高の峰がいかしてる。 ----------訳者の戯言--------- 前段に続き、今回は「峰」です。何がいいのかも書いてない。名前だけです。またまた個人的に、ふ~ん、って感じですね。 【原文】 峰はゆづるはの峰。阿弥陀の峰。弥…

市は

市といえば、たつの市、さとの市、つば市がいかしてる。大和エリア(奈良)にたくさんある市の中で、初瀬(の長谷寺)に参詣する人が必ずここに泊まるのは、観音様の縁があるからだって思うと格別なのです。その他、をふさの市、飾磨の市、飛鳥の市、ですね…

山は

山は、小倉山、かせ山、三笠山、このくれ山、いりたちの山、忘れずの山、末の松山がいい感じ。特にかたさり山は、どんななんだろうって、素敵な想像が膨らみます。五幡山、かへる山、後瀬の山。朝倉山は「よそに見る」っていうフレーズを使った歌があって、…

今内裏の東をば

今内裏の東の門を「北の陣」と言います。で、そこの楢(なら)の木がすごく高いので「何メートルぐらいあるんだろうね!」なんて言ってるのね。 右近衛権中将の源成信が「根元から切り倒して、定澄僧都の枝扇にしたらいいよね」とおっしゃったんだけど、定澄…

よろこび奏するこそ

昇進のお礼を天皇に申し上げるのはイカしてます。下襲(したがさね)の裾を長めに引っぱり出して、天皇の方を向いて立っているのがね。拝礼して踊りをくるくると舞っているのも素敵です。 ----------訳者の戯言--------- 「よろこび」を「奏す」る、って何ぞ…

正月一日、三月三日は

1月1日、3月3日は、すごくうららかでした。 5月5日は、1日中曇りだったの。 7月7日は、曇ってたけど、夕方になって晴れてきた空に、月がとても明るくて星もたくさん見えました。 9月9日は、明け方から雨が少し降って、菊の花に露がいっぱいで、花を覆った綿…

うへに候ふ御猫は③ ~暗うなりて~

あたりが暗くなって、ご飯をあげても食べないので、結局、翁丸ではない犬だって結論に達して、翌朝早く、定子様が髪をセットして、お顔を洗うので、私、参上して、鏡をお持たせになってご覧になるためお側に侍ってたら、犬が柱のところにいるのを見つけて、…

うへに候ふ御猫は② ~御膳のをりは~

「お食事の時には必ず来てたのにね、寂しいよね」なんて言って、3、4日経った昼頃、犬がすごく吠える声がしたから、どの犬がこれだけ長く吠え続けるんだろうと思ってたら、めちゃいっぱいの犬が見に走っていくんだよね。 トイレ清掃担当者が走ってきて、「あ…

うへに候ふ御猫は①

一条天皇といっしょに暮してるらっしゃる猫は、五位の位階を授けられてて、「命婦(みょうぶ)のおとど」という名前で、すごくかわいくって、天皇も大事にお世話をなさってたんだけど、ある日部屋の端に出てって寝てるもんだから、お世話係の馬の命婦が、「…

大進生昌が家に③ ~つとめて、御前に参りて啓すれば~

早朝、定子様の御前に参上してご報告したら、「そんな軽薄な話は聞いたことない人なのにね。昨夜のことに感心して行ったんでしょう。不憫ですね、あんまりあの人のことを手厳しく言うのも、かわいそうですよ」って、お笑いになるのです。 姫宮(内親王)様に…

大進生昌が家に② ~同じ局に住む若き人々などして~

同じ部屋に滞在する若い子たちみんな、別に何も気にしないで、眠くなったので寝てしまいました。 私の部屋は東棟の「西の廂」の部屋で、北に続いてるんだけど、北の障子戸にはカギも付いてなくって。そのことも確認しないで、家の主人だってことで、家の勝手…

大進生昌が家に①

中宮大進の平生昌の家に、中宮(定子様)がお出ましになるっていうんで、東側の門は四つ足の門に改築して、そこから御輿がお入りになるのね。 北の門から、お付きの女房たちの車は、警護スタッフがいないから、そのまま入れるだろうなと思ってて。だからヘア…

思はむ子を

(かわいいって)思うような子どもを僧侶にするなんてことは、まったく心苦しいものですよ。ただ木っ端やなんかみたいに思われてるのは、すごく気の毒で。精進料理のかなり粗末なものを食べ、居眠りするくらいのことでもね。 若い僧侶は心惹かれるものもあり…

同じことなれども

同じことなんだけど、聞いた感じが違うもの。お坊さんの言葉。男の人の言葉。女子の言葉。身分の低い人の言葉には必ず余計なひと言がついてくるの。(言葉は足りないくらいが、感じいいのにね) ----------訳者の戯言--------- まあ、前半部分は当たり前って…

四月 祭の頃

4月、葵祭の頃って、すごく素敵な季節。宮中の幹部たちから、四位、五位、六位の昇殿を許された職員たちまで、上着は濃いか薄いかの違いはあるんだけど、白襲(しらがさね)はみんなおんなじ様子で、凉しげでいい感じです。 木々の葉っぱは、まだすごく茂っ…

三月三日は

3月3日はうらうらとしてて、日差しものどか。桃の花がちょうど咲き始めて、柳が素敵!っていうのも今さらだけど、それもまだ繭に籠ってるのがいい感じ。広がっちゃったのはつまんない気がしますね。桜の花も散っちゃった後はあんまりよくないのよ。キレイに…

正月一日は

1月1日は、いっそう空の様子がうららかで、新鮮で、霞がかかってて、世の中の人びとみんなが、着るものも、ヘアメイクも全部ばっちりキメて、帝も自分も、と、お祝いしてるのはすごくいかしてます。 1月7日は雪の間に芽吹いた若菜摘み。青々してて、いつもは…

頃は正月

時候は1月、3月、4月、5月、7、8、9月、11~12月、すべてその時々に応じて、1年中、いい雰囲気あるんですよね。 ----------訳者の戯言--------- 季節の折々、その時々にいい感じなんですよ、といいたいのはわかる。けど、そんなの当たり前じゃん。と思うのは…