枕草子を現代語訳したり考えたりしてみる

清少納言の枕草子を読んでいます。自分なりに現代語訳したり、解説したり、感想を書いています。専門家ではないので間違っていたらすみません。ご指摘・ご教授いただけると幸いです。私自身が読む、という前提ですので、初心者向けであって、何よりもわかりやすい、ということを意識しているのですがいかがでしょうか。最初から読みたい!という奇特な方は「(PC版)リンク」から移動してください。また、検索窓に各段の冒頭部分や文中のワードを入れて検索していただくと、任意の段をご覧いただけると思います(たぶん)。

2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

関白殿、二月二十一日に㉓ ~入らせ給ひて~

関白殿がお入りになって見上げなさったら、みんな裳、唐衣を御匣殿(みくしげどの)までもが着ていらっしゃるの。殿の奥方は裳の上に小袿(こうちき)だけ着ていらっしゃるわ。「絵に描いたようなお姿! もうお一人も、今日はみんな認めるいっぱしに仕上がっ…

関白殿、二月二十一日に㉒ ~女院の御桟敷~

女院の桟敷や所どころの桟敷をいろいろ見渡すと、その様子がすばらしいの。関白殿(道隆)は、定子さまのいらっしゃる御前から女院の座敷に参上なさって、少ししてから、ここにいらっしゃったのね。大納言の二人、三位の中将は陣に詰めてられる姿のままで、…

関白殿、二月二十一日に㉑ ~三尺の御几帳一よろひをさしちがへて~

三尺の御几帳1セットを互い違いに立てて、こっちとの仕切りにして、その後ろに畳一枚を横長に縁を端にして、長押の上に敷いて、「中納言の君」っていうのは殿(道隆)の叔父様で右兵衛の長官でいらっしゃる藤原忠君っていう方のお嬢さま、「宰相の君」は富小…

関白殿、二月二十一日に⑳ ~参りたれば、はじめ下りける人~

参上したところ、初めに降りた女房がよく物が見えるだろう端っこに8人ほど座ってたわ。定子さまは一尺(約30cm)あまり、二尺ほどの長押の上にいらっしゃるの。「こちらに私が立ち隠して連れて参りました」って大納言殿が申し上げなさると、「どこに??」っ…