枕草子を現代語訳したり考えたりしてみる

清少納言の枕草子を読んでいます。自分なりに現代語訳したり、解説したり、感想を書いています。専門家ではないので間違っていたらすみません。ご指摘・ご教授いただけると幸いです。私自身が読む、という前提ですので、初心者向けであって、何よりもわかりやすい、ということを意識しているのですがいかがでしょうか。最初から読みたい!という奇特な方は「(PC版)リンク」から移動してください。また、検索窓に各段の冒頭部分や文中のワードを入れて検索していただくと、任意の段をご覧いただけると思います(たぶん)。

2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

社は

社(やしろ)っていうと、布留(ふる)の社。生田(いくた)の社。丹比(たび)の御社(みやしろ)。花ふちの社。杉の御社は、霊験(れいげん)があるのかな?って思ったら、いい感じに思えるわ。ことのままの明神はすごく頼もしいわね。でも「そんな風に聞…

駅は

駅(うまや)は。梨原(なしはら)。望月の駅。野磨(やま)の駅は、しみじみいい話があったのを聞いてたんだけど、またしんみりしちゃう切ない出来事があったから、やっぱりいろんなことを考え合わせてしみじみ感動しちゃうの。 ----------訳者の戯言------…

清水にこもりたりしに

清水寺に籠ってた時に定子さまがわざわざお使いを寄越されて、お手紙をいただいたんだけど、唐の紙の赤っぽいのに仮名書きで、 「山ちかき入相(いりあひ)の鐘の声ごとに恋ふる心の数は知るらむ(山に近いお寺の夕暮れの鐘の音が一つ鳴るごとに、あなたを恋…

御乳母の大輔の命婦

御乳母の大輔の命婦(たいふのみょうぶ)が日向の国へ下る際に、定子さまがお授けになった扇の中に、片面は日光が明るくのどかに射してる田舎の館なんかがたくさん描かれて、もう片方の面には京のしかるべき所で雨がひどく降ってるのが描かれてて、 あかねさ…

三条の宮におはします頃

三条の宮殿に定子さまがいらっしゃった頃、五月五日の菖蒲の輿なんかを持ってやってきて、薬玉を献上したりするの。 若い女房たちや御匣殿(みくしげどの)とかは、薬玉を姫宮や若宮のお着物にお付けなさってらっしゃって。とってもいい感じの薬玉が他のとこ…

細殿にびんなき人なむ

「細殿に通ってくるの、どうなんだかなぁ?っていう男のヒトが暁の頃に傘をさして出てったのよ!」ってみんな言い出したの、よく聞いてみたら、私のコトだったのよね。地下人(じげにん)とかって言っても、見た目は感じよくって、でも(私のお相手として)…

よろづの事よりも④ ~御輿のわたらせ給へば~

御輿がお通りになったら、どの車も全部轅(ながえ)を下ろして、御輿が過ぎ去られたら慌てて上げるのもおもしろいわ。見物の桟敷の前に停めてる車っていうのはめちゃくちゃ厳しく制止されるんだけど、「何で停めちゃいけないんだよ?」って強引に停めるもん…