2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧
ある女房が遠江(とおとうみ)の守(かみ)の子である人と親しい関係になってたんだけど、その男が同じ宮に仕えてる女房と密かに親しくなってるって聞いて恨んだものだから、「『親の名にかけて誓わせてください。とんでもない嘘です。夢の中でだって逢った…
男は、女親が亡くなって父親一人になって、父親はその男(息子)のことをすごく思いやってるんだけど、気難しい後妻を迎えたその後からは、部屋の中にも入れさせず、着物なんかは、乳母とか、亡くなった先妻の付き人たちとかに言ってお世話をさせてるの。 (…
僧都の君の乳母なんかが御匣殿(みくしげどの)の御局に座ってたら、ある男性スタッフが縁側の板敷の近くに寄って来て、「ひどい目にあいまして、どなたにこの辛さを申し上げたらよいでしょうか?」って言って泣きそうな様子だから、「どうしたの?」って尋…
帝もお目覚めになって、「どうしてこんなところに鶏が!」なんてお尋ねになると、大納言殿の「声、明王の眠りを驚かす」っていう詩を高らかにお詠いになるのが、素晴らしくいかしてるものだから、凡人の(私の)眠たかった目もすごく大きく見開いちゃったの…