枕草子を現代語訳したり考えたりしてみる

清少納言の枕草子を読んでいます。自分なりに現代語訳したり、解説したり、感想を書いています。専門家ではないので間違っていたらすみません。ご指摘・ご教授いただけると幸いです。私自身が読む、という前提ですので、初心者向けであって、何よりもわかりやすい、ということを意識しているのですがいかがでしょうか。最初から読みたい!という奇特な方は「(PC版)リンク」から移動してください。また、検索窓に各段の冒頭部分や文中のワードを入れて検索していただくと、任意の段をご覧いただけると思います(たぶん)。

2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧

檳榔毛は

檳榔毛(びろうげ)の車は、ゆっくりと行かせるのがいいの。網代(あじろ)の車は走らせて来るのがいいわね。 ----------訳者の戯言--------- 檳榔毛(びろうげ)の車というのは、檳榔(びろう)の葉のビラビラで飾った豪華仕様の大型車です。牛車の超高級車…

畳は

畳は高麗縁(こうらいばし)ね。また、黄色の地の縁が良いわ。 ----------訳者の戯言--------- 当時は「筵(むしろ)」に縁をつけたものを「畳」と言い、筵も畳もニュアンス的にはほとんど同じです。厚みはありますが。当時の部屋は板張りで、必要に応じてそ…

夏のしつらひは

夏のしつらひは 夜。冬のしつらひは 昼。 ----------訳者の戯言--------- 「しつらい」というのは設備や装飾、調度類を整え、室内を飾ることです。ご存じのとおり、「しつらふ(設ふ)」が飾り付ける、設備を整える、という意味の動詞で、動詞の連用形の名詞…

火桶は

火桶は、赤色や青色のものが良いわ。白いのに作り絵を施したのも良いわね。 ----------訳者の戯言--------- 今回はちょっと楽をしようと思い、最近話題のチャットGPTにこの段のことを聞いてみました。枕草子のことは多少知っているみたいですが…。 【私】枕…

蒔絵は

蒔絵は唐草文様が良いわ。 ----------訳者の戯言--------- 蒔絵(まきえ)は、漆器の表面に漆で絵や文様、文字などを描き、それが乾かないうちに金や銀などの金属粉を蒔くことで器面に定着させる技法です。奈良時代に発達し、平安時代、貴族社会ではポピュラ…

鏡は

鏡は、八寸五分(約25.8cm)のがいいよね! ----------訳者の戯言--------- 鏡です。前の段は化粧道具箱でしたから、さもありなんですが。清少納言の頃の鏡はもちろん今のようなガラス製ではありません。よく歴史の教科書で見かけるような円形の銅の鋳物です…

櫛の箱は

櫛の箱は、蛮絵のものがすごくいいわ。 ----------訳者の戯言--------- 櫛の箱(櫛箱)は文字どおり櫛など、髪を結う道具を入れておく箱です。当時からそのようなものはあったみたいですね。今で言うところのメイクボックスです。 蛮絵(ばんえ/盤絵)。有職…