枕草子を現代語訳したり考えたりしてみる

清少納言の枕草子を読んでいます。自分なりに現代語訳したり、解説したり、感想を書いています。専門家ではないので間違っていたらすみません。ご指摘・ご教授いただけると幸いです。私自身が読む、という前提ですので、初心者向けであって、何よりもわかりやすい、ということを意識しているのですがいかがでしょうか。最初から読みたい!という奇特な方は「(PC版)リンク」から移動してください。また、検索窓に各段の冒頭部分や文中のワードを入れて検索していただくと、任意の段をご覧いただけると思います(たぶん)。

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

よろづの事よりも③ ~物見の所の前に~

見物のための場所、桟敷の前に車を停めて観覧するのもすごくおもしろいの。殿上人が挨拶に人を寄こしたりしてね。その桟敷の主催者が先払い担当さんたちに水飯(すいはん)を振る舞うっていうから、階段のところに馬を引き寄せたら、エエトコのお子さんなん…

よろづの事よりも② ~よき所に立てむと~

‭ いい場所に車を停めよう!って急がせたもんだから、朝早く家を出て、行列を待つ間、座り込んだり、立ち上がったりしてて。暑くて苦しくってめちゃ疲れちゃってたら、まさにその時!! 斎院の垣下(えが)に参上なさった殿上人、蔵人所のスタッフ、弁官、少…

よろづの事よりも①

ほかのどんなことにも増して、みすぼらしい車にイケてない服装で乗って見物する人って、すごく気に入らないわ。説教なんかを聞く時は全然いいけど。仏罰を無くすためのものだからね。それでもやっぱりあんまり酷いと見苦しいっていうのに、ましてやそれで祭…

ものへ行く路に

どこかへ行く道の途中で、清潔感があってスリムな男が、立文(たてぶみ)を持って急いで行くのは、どこに行くんだろ?って見ちゃうわ。 また、キレイな女の子なんかが、袙(あこめ)とか、それもすごく新しくて鮮やかに際立ってるんじゃなくて、着慣れてやわ…

人の家につきづきしきもの

(それなりの)人の家に似つかわしいものっていうと…。肘を折ったように曲がってる廊下。円座(わらふだ/わろうだ)。三尺の几帳。大柄な童女。品のいい召使いの女。 侍の控室。折敷(おしき)。懸盤(かけばん)。中の盤。衝立障子。かき板。みごとに装飾が…

短くてありぬべきもの

短くっていいもの。急ぎのモノを縫う糸。身分の低い女の髪。人の娘の声。灯台。 ----------訳者の戯言--------- 短くてもいいもの。短いからこそいいもの?という段です。 身分の低い女性というのは、下仕えしてる者とか農作業をしてるような者だから、公家…