枕草子を現代語訳したり考えたりしてみる

清少納言の枕草子を読んでいます。自分なりに現代語訳したり、解説したり、感想を書いています。専門家ではないので間違っていたらすみません。ご指摘・ご教授いただけると幸いです。私自身が読む、という前提ですので、初心者向けであって、何よりもわかりやすい、ということを意識しているのですがいかがでしょうか。最初から読みたい!という奇特な方は「(PC版)リンク」から移動してください。また、検索窓に各段の冒頭部分や文中のワードを入れて検索していただくと、任意の段をご覧いただけると思います(たぶん)。

七月ばかりに

 七月頃、風が強く吹いて雨が土砂降りになった日、おおむねすごく涼しいから、扇であおぐのも忘れて。汗の臭いが少しだけする薄い綿入りの衣をかぶってお昼寝するのはすごくいい気分なの。


----------訳者の戯言---------

旧暦七月というと、おおよそ今の8月~9月ぐらいなんですが、初秋、残暑厳しい頃と言えると思いますし、少し涼しくなってくる頃でもあります。
七月ばかりいみじう暑ければ」では、まだまだとても暑い、という記述がありました。タイトル(冒頭部分)は似ていますが、内容はだいぶ違います。


【原文】

 七月ばかりに、風いたう吹きて、雨などさわがしき日、大方いと涼しければ、扇もうち忘れたるに、汗の香少しかかへたる綿衣(わたぎぬ)の薄きを、いとよく引き着て昼寝したるこそをかしけれ。

 

 

枕草子 上 (ちくま学芸文庫)

枕草子 上 (ちくま学芸文庫)