枕草子を現代語訳したり考えたりしてみる

清少納言の枕草子を読んでいます。自分なりに現代語訳したり、解説したり、感想を書いています。専門家ではないので間違っていたらすみません。ご指摘・ご教授いただけると幸いです。私自身が読む、という前提ですので、初心者向けであって、何よりもわかりやすい、ということを意識しているのですがいかがでしょうか。最初から読みたい!という奇特な方は「(PC版)リンク」から移動してください。また、検索窓に各段の冒頭部分や文中のワードを入れて検索していただくと、任意の段をご覧いただけると思います(たぶん)。

あそびは

 遊びは夜ね。人の顔が見えない時間帯がいいわ。


----------訳者の戯言---------

この時代には、概ね管弦などの音楽系の楽しみ、詩歌、舞などを、「遊び」といったようです。今のリア充系の方々の遊びですよね。ライブ感ありそうです。楽器ができる人はアドリブセッションをやって、詩歌のやりとりは今で言うならさしずめMCバトルでしょうか。で、ダンスですね。これもアドリブ。今年はコロナで無理ですが。

でも現代で「遊び」と言うなら、なんといってもゲーム、そしてSNSYouTubeでしょう。ガチャでレアアイテムゲトしたときの快感といったら!! もちろん、時間帯は問いません。電車の中でも、人によっては仕事中でも遊びます。

平安貴族たちは夜、薄暗いところ、顔が見えないくらいのところで、そういうライブをやるというのが楽しいっていうんですね。清少納言だけかもしれませんが。

今みたいに防音してたらいいんですけど、むしろ夜はちょっと近所迷惑だと思います。帝や中宮に近い人々の傲慢ですね。当時の「夜」は21時以降ですから、楽器をミュートなしで弾こうもんなら、今ならマンションの管理会社に通報されるレベルですよ。
顔も見えないくらい薄暗い中で、雅やかな音楽を奏でて、詩歌をやりとりしたり、舞を舞ったり…。いとをかしですわー。
と、そのへんのデリカシーがないところも清少納言らしいと思いました。


【原文】

 遊びは 夜。人の顔見えぬほど。

 

枕草子 いとめでたし! (朝日小学生新聞の学習読みもの)

枕草子 いとめでたし! (朝日小学生新聞の学習読みもの)

  • 作者:天野慶
  • 発売日: 2019/09/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)