屋は
屋は、まろ屋。あづま屋。
----------訳者の戯言---------
屋は「や」です。「おく」ではありません。意味としては家のこと。家屋のことなんですが、読みは「や」なのだそうです。ここでは「小屋」のことを言っているようですね。
まろ屋というのは、葦(あし)や茅(かや)などで簡単に屋根を葺いた粗末な家、仮小屋のことです。「丸屋」と書きます。なぜ丸なのかはよくわかりません。
あづま屋は東屋。柱と屋根だけの家で、東国の人が住むような粗末な建物の意味でした。地方差別です。今も公園とかの休憩所がこの「あづま屋/あずま屋」ということが多いのですが、そもそもが差別語ってどうなのかなーと思ったりします。もちろん現代では誰も差別的に使ってないですけどね。四阿(しあ)と書いて「あずまや」と読むこともあります。同じ意味です。
どちらも粗末な、外壁のない小屋です。何がどういいのか根拠がよくわかりませんが、風情はあるということなのでしょう。
【原文】
屋は まろ屋。あづま屋。