枕草子を現代語訳したり考えたりしてみる

清少納言の枕草子を読んでいます。自分なりに現代語訳したり、解説したり、感想を書いています。専門家ではないので間違っていたらすみません。ご指摘・ご教授いただけると幸いです。私自身が読む、という前提ですので、初心者向けであって、何よりもわかりやすい、ということを意識しているのですがいかがでしょうか。最初から読みたい!という奇特な方は「(PC版)リンク」から移動してください。また、検索窓に各段の冒頭部分や文中のワードを入れて検索していただくと、任意の段をご覧いただけると思います(たぶん)。

屋は

 屋は、まろ屋。あづま屋。


----------訳者の戯言---------

屋は「や」です。「おく」ではありません。意味としては家のこと。家屋のことなんですが、読みは「や」なのだそうです。ここでは「小屋」のことを言っているようですね。

まろ屋というのは、葦(あし)や茅(かや)などで簡単に屋根を葺いた粗末な家、仮小屋のことです。「丸屋」と書きます。なぜ丸なのかはよくわかりません。

あづま屋は東屋。柱と屋根だけの家で、東国の人が住むような粗末な建物の意味でした。地方差別です。今も公園とかの休憩所がこの「あづま屋/あずま屋」ということが多いのですが、そもそもが差別語ってどうなのかなーと思ったりします。もちろん現代では誰も差別的に使ってないですけどね。四阿(しあ)と書いて「あずまや」と読むこともあります。同じ意味です。


どちらも粗末な、外壁のない小屋です。何がどういいのか根拠がよくわかりませんが、風情はあるということなのでしょう。


【原文】

 屋は まろ屋。あづま屋。