枕草子を現代語訳したり考えたりしてみる

清少納言の枕草子を読んでいます。自分なりに現代語訳したり、解説したり、感想を書いています。専門家ではないので間違っていたらすみません。ご指摘・ご教授いただけると幸いです。私自身が読む、という前提ですので、初心者向けであって、何よりもわかりやすい、ということを意識しているのですがいかがでしょうか。最初から読みたい!という奇特な方は「(PC版)リンク」から移動してください。また、検索窓に各段の冒頭部分や文中のワードを入れて検索していただくと、任意の段をご覧いただけると思います(たぶん)。

おほきにてよきもの

 大きいのがいいもの。家。餌袋。法師。くだもの。牛。松の木。硯の墨。
 男子の目の細いのは女性っぽいわ。とはいっても、鋺(かなまり)みたいなのも恐ろしいわね。火桶。ほおずき。山吹の花。桜の花びら。


----------訳者の戯言---------

家ですか、やはり。そりゃ100㎡超の家に住みたいですよー。え? 小っちゃすぎっすか? すみませんね、この程度で。清少納言のは貴族ですから、豪邸なんでしょうね。ナントカ殿とかいう。結婚式場かよ。

「餌袋」というのは菓子(果物)や乾飯(ほしいい)などを入れて運ぶ袋のことだそうです。平たく言うと弁当袋ですね。意外と食いしん坊ですか? 

法師。お坊さんはデカいほうがいいのでしょうか。清少納言的にはそうだったのでしょう。好みの問題だと思いますが。

菓子というのは、主に果物、木の実とかのことです。チョコとかポテチとかシュークリームとか、今みたいなお菓子はあまりなかった時代ですね。通常の食事以外の食べ物は菓子と言ったようです。

鋺(かなまり)というのは、金属製の椀のことだそうです。大きくて真ん丸でデカい、という感じでしょうか。

酸漿(ぬかづき/ぬかずき/ほほづき/ほおづき/ほおずき)というのは、あの「ほおずき」です。鬼灯とも書きますね。「鬼灯」の字を当てるのは、盆に先祖が帰ってくるとき目印となる提灯の代わりとして飾られたことに由来して、だそうです。ガクに身が包まれていて、その様子が提灯のようだから、でしょう。あの赤いのがデカいのがいいっていうことでしょうか? そういえば「鬼灯の冷徹」というアニメがありました。関係ないですが。


この段は大きいのがいい!っていう話です。まあ、そりゃそうなんでしょうけど。それ、何かおもしろい?ってことですよ。ふーん、あっそ、って思うだけなんですが…。この人、〇〇なものってよく列挙するんですけど、カテゴリーとか視点を変えてておもしろいでしょ?すごいでしょ?って押してくるのが、どうもね。実はこのパターン、全然おもしろくないんですよね、本人気がついてないみたいなんですけどね。


【原文】

 大きにてよきもの 家。餌袋(ゑぶくろ)。法師。菓子(くだもの)。牛。松の木。硯の墨。

 男(をのこ)の目の細きは、女びたり。また、鋺(かなまり)のやうならむもおそろし。火桶。酸漿(ほほづき)。山吹の花。桜の花びら。