枕草子を現代語訳したり考えたりしてみる

清少納言の枕草子を読んでいます。自分なりに現代語訳したり、解説したり、感想を書いています。専門家ではないので間違っていたらすみません。ご指摘・ご教授いただけると幸いです。私自身が読む、という前提ですので、初心者向けであって、何よりもわかりやすい、ということを意識しているのですがいかがでしょうか。最初から読みたい!という奇特な方は「(PC版)リンク」から移動してください。また、検索窓に各段の冒頭部分や文中のワードを入れて検索していただくと、任意の段をご覧いただけると思います(たぶん)。

市は

 市といえば、たつの市、さとの市、つば市がいかしてる。大和エリア(奈良)にたくさんある市の中で、初瀬(の長谷寺)に参詣する人が必ずここに泊まるのは、観音様の縁があるからだって思うと格別なの。その他、をふさの市、飾磨の市、飛鳥の市ね。


----------訳者の戯言---------

たつの市(辰の市)っていうのは、今の奈良市で辰の日に立った市だそうです。
つば市は「海石榴市」と書くそうですね。すみません読めません。で、これは今の奈良県桜井市の金屋というところにあったらしく、現在は静かな住宅地ですが、ここは昔は国内有数の交易の中心地だったそうです。特に市の立つ日はかなり賑わっていたらしいですね。
初瀬は「はせ」と読みます。これも奈良県桜井市で、今も地名に残っています。長谷寺があるところです。初瀬と言えば長谷寺長谷寺と言えば初瀬というのが当時は当たり前の表現だったようです。

「心ことなり/心殊なり」と言うのは、「格別」「並々ではない」ということらしいです。

まあ、簡単に言うとこの段、「市場って言ったら、どこがいいか?」というのを並べて書いて、ちょっとだけコメント入れてるだけです。
全部書いても仕方ないので、詳解しませんが近畿圏で当時あった市ばかりのようですね。
個人的には、ふ~ん、って感じです。


【原文】

市は たつの市。さとの市。つば市。大和にあまたある中に、初瀬に詣づる人の必ずそこに泊まるは、観音の縁のあるにやと心ことなり。をふさの市。飾磨の市。飛鳥の市。