枕草子を現代語訳したり考えたりしてみる

清少納言の枕草子を読んでいます。自分なりに現代語訳したり、解説したり、感想を書いています。専門家ではないので間違っていたらすみません。ご指摘・ご教授いただけると幸いです。私自身が読む、という前提ですので、初心者向けであって、何よりもわかりやすい、ということを意識しているのですがいかがでしょうか。最初から読みたい!という奇特な方は「(PC版)リンク」から移動してください。また、検索窓に各段の冒頭部分や文中のワードを入れて検索していただくと、任意の段をご覧いただけると思います(たぶん)。

夜烏どものゐて

 夜烏たちが木にとまってて、夜中頃に寝ぼけて騒いでるの。木から落ちそうになって慌てて、枝づたいに歩いて、寝起きの声で鳴くのは、昼間の様子とは違ってて面白いわね。


----------訳者の戯言---------

私だけの感想に違いないんですが、これはイーハトーブの風景、だと思いました。
まさか、枕草子を読んで宮沢賢治を思い出すとは意外でしたね。

全然関係ありませんが、私、明治(~昭和)時代の作家の中では、宮沢賢治をかなり好きでして、クリエイターとして稀有な天才の一人だとも思っています。
また「慾ハナク決シテ瞋ラズ」や「ホメラレモセズクニモサレズ」を理想とした迷いのない清廉な在りように柄にもなく共感したり、意外にも心を洗われたりしているのでございます。生き方に迷ったら「雨ニモマケズ」を読むのですよ。なーんてね。


【原文】

 夜烏(よがらす)どものゐて夜中ばかりにいね騒ぐ。落ちまどひ、木づたひて寝起きたる声に鳴きたるこそ、昼の目にたがひてをかしけれ。

 

 

雨ニモマケズ (ポプラポケット文庫 (351-5))

雨ニモマケズ (ポプラポケット文庫 (351-5))