弘徽殿(こうきでん)っていうのは、閑院の左大将(藤原公季)のお嬢様で女御の義子さまのことをそのように申し上げるの。その方に「うちふし」っていう者の娘で左京という名前の人がお仕えしてたんだけど、その人と「源中将が付き合ってるのよね」って女房…
帝の御物忌の日、右近の将監で、みつナントカっていう者を遣わせて、源中将が畳紙(たとうがみ)に書いて届けて来たのを見ると、「参上しようと思ってます、今日明日は御物忌なので。『三十の期に及ばず』はどうでしょうか?」って、言ってきたから、返事に…
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