枕草子を現代語訳したり考えたりしてみる

清少納言の枕草子を読んでいます。自分なりに現代語訳したり、解説したり、感想を書いています。専門家ではないので間違っていたらすみません。ご指摘・ご教授いただけると幸いです。私自身が読む、という前提ですので、初心者向けであって、何よりもわかりやすい、ということを意識しているのですがいかがでしょうか。最初から読みたい!という奇特な方は「(PC版)リンク」から移動してください。また、検索窓に各段の冒頭部分や文中のワードを入れて検索していただくと、任意の段をご覧いただけると思います(たぶん)。

うらやましげなるもの①

 うらやましいっぽいもの。お経なんかを習おうって時、すごくたどたどしくて、忘れがちで、返す返すおんなじ所を読経するんだけど、お坊さんは当たり前!でも、男でも女でもすらすらっと簡単に読んじゃうのは、あんな感じにいつの世にかなれたらなーって思うわ。気分が悪くなって寝込んでる時に、すごく笑って、おしゃべりなんかして、何も考え無しに歩き回る人を見ると、ものすごくうらやましいのよね。


----------訳者の戯言---------

なるほど、お経をすらすら読めるのがうらやましいんですね。
現代なら、カラオケ行ったときに歌が上手い人とか、意外なところで楽器を披露する人とか。英語を流ちょうに話すとかですか。

あと、病気で寝ている時に、元気で動き回ってる人がうらやましい、と。

まずは、ジャブというか、意外と慎ましい「うらやましげ」ですね。この後、どういうネタが出てくるんでしょうか。②に続きます。


【原文】

 うらやましげなるもの 経など習ふとて、いみじうたどたどしく忘れがちにかへすがへす同じ所を読むに、法師はことわり、男も女も、くるくるとやすらかに読みたるこそ、あれがやうにいつの世にあらむとおぼゆれ。心地などわづらひてふしたるに、笑うち笑ひ、ものなど言ひ、思ふことなげにてあゆみありく人見るこそ、いみじううらやましけれ。