枕草子を現代語訳したり考えたりしてみる

清少納言の枕草子を読んでいます。自分なりに現代語訳したり、解説したり、感想を書いています。専門家ではないので間違っていたらすみません。ご指摘・ご教授いただけると幸いです。私自身が読む、という前提ですので、初心者向けであって、何よりもわかりやすい、ということを意識しているのですがいかがでしょうか。最初から読みたい!という奇特な方は「(PC版)リンク」から移動してください。また、検索窓に各段の冒頭部分や文中のワードを入れて検索していただくと、任意の段をご覧いただけると思います(たぶん)。

2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

三月ばかり、物忌しにとて

三月頃、物忌をするために臨時の宿として人の家に行ったんだけど、木々がそんなに目立っていいのが無い中で、柳とは言っても普通の柳みたいに優美じゃなくて葉っぱが広く見た目も感じ悪くってね、「…じゃないもの、でしょ??」って言ったら、「こういうのも…

陰陽師のもとなる小童べこそ

陰陽師のところにいる小さな子どもはめちゃくちゃ物知りなのよね。お祓いなんかをしに出かけたら、陰陽師が祭文(さいもん)とか読むのを、人はただ適当に聞いてるだけなんだけど、さっと走ってって、「酒、水をかけなさい」とも言ってないのにやってのける…

雪のいと高う降りたるを

雪がすごく高く降り積もってるのに、いつもみたいにじゃなく格子を下ろしたまま炭櫃(すびつ)に火を熾して、お話をしながら集まっていたら、「少納言、香炉峰の雪はどうなのかしら?」っておっしゃるもんだから、格子を上げさせて御簾を高く上げたら、定子…

節分違へなどして夜深く帰る

節分違えなんかをして深夜に帰るのは、どうしようもなく寒くて耐えきれなくて、顎なんかが全部落ちてしまいそうなんだけど、かろうじてたどり着いて火桶を引き寄せたら、火が大きくて一切黒いところもなくて、見事に燃えてるのを細かい灰の中から掘り出した…

坤元録の御屏風こそ

坤元録(こんげんろく)の御屏風はいかしてるって思うわ。漢書の屏風は雄々しい感じだって評判なのよ。月次(つきなみ)の御屏風もいい感じなの。 ----------訳者の戯言--------- 「坤元録(こんげんろく)」というのは、中国・唐代に編纂された地誌(地理書…

神のいたう鳴るをりに

雷がものすごく鳴る時、雷鳴の陣はめちゃくちゃ物々しくて恐ろしい雰囲気なのよ。左右近衛府の大将、中将や少将なんかが清涼殿の御格子の下に参じていらっしゃるの、すごく気の毒だわ。で、雷が鳴り終わったら、大将がお命じになって「下りろ」っておっしゃ…