枕草子を現代語訳したり考えたりしてみる

清少納言の枕草子を読んでいます。自分なりに現代語訳したり、解説したり、感想を書いています。専門家ではないので間違っていたらすみません。ご指摘・ご教授いただけると幸いです。私自身が読む、という前提ですので、初心者向けであって、何よりもわかりやすい、ということを意識しているのですがいかがでしょうか。最初から読みたい!という奇特な方は「(PC版)リンク」から移動してください。また、検索窓に各段の冒頭部分や文中のワードを入れて検索していただくと、任意の段をご覧いただけると思います(たぶん)。

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

関白殿、二月二十一日に② ~殿わたらせ給へり~

関白の道隆さまがいらっしゃったの。青鈍(あおにび)の固紋(かたもん)の御指貫(おんさしぬき)、桜襲ねの御直衣(おんなほし)に、紅のお召し物三枚ほどを、じかに御直衣に重ねてお召しになっていらっしゃるのね。中宮さまをはじめとして、紅梅の濃いの…

関白殿、二月二十一日に①

関白の藤原道隆さまが2月21日に法興院(ほこいん/ほこのいん)の積善寺(しゃくぜんじ)っていう御堂で一切経の供養をなさるってことで、女院(東三条院詮子=一条帝の生母)さまもいらっしゃるっていうから、定子さまが2月1日頃に二条の宮にお出になったの…

御前にて人々とも、また④ ~二日ばかり音もせねば~

二日ほど音沙汰が無かったもんだから、間違いない!ってことで、右京の君のところに、「…こういうことがあったのね。で、そんな様子ってご覧になったかしら?? こっそりどうだったかおっしゃって。…もしそんなじゃなかったら、こんなこと言ってたって絶対言…

御前にて人々とも、また③ ~二日ばかりありて~

二日ほど経って、赤衣(あかぎぬ)を着た男が畳を持って来て、「これを」って言うの。「あれは誰??慎みがないわ」なんて無愛想に言ったもんだから、そのまま置いてっちゃったのね。「どこからなの?」って訊ねさせたんだけど、「帰ってしまいました」って…

御前にて人々とも、また② ~さてのち、ほど経て~

で、その後しばらくして、心から思い悩むことがあって実家に戻ってた頃、定子さまがすばらしい紙20枚を包んで、下さったの。お手紙には「早く戻っておいでなさい」なんて書いてらっしゃってて。「この紙は前にお聞きになってられたことがあったので…。良い物…

御前にて人々とも、また①

定子さまの御前で他の女房たちとも、また、定子さまがお話しなさるついでなんかにも、「世の中が腹立たしくて、嫌になって、少しの間も生きてられる気がしなくって、ただどこでもいいから、どこかに行ってしまいたい!って思ってても、普通の紙ですごく白く…

うれしきもの④ ~ものの折に衣打たせにやりて~

何かの折に着物を打たせにやって、どうだろうかな??と思ってたら、きれいになってきたの。挿櫛(さしぐし)を磨かせたら美しくなったのも、またうれしいわ。他にもうれしいことはいっぱいあるでしょ!? 何日も何か月も病気がひどくて苦しんでたのが治った…

うれしきもの③ ~陸奥国紙~

陸奥国紙(みちのくにがみ)や普通の紙でも、いいのをGETした時。こっちが恥ずかしくなるくらいすごい人に歌の上の句や下の句を尋ねられた時、すぐに思い出したのは我ながらうれしいわ。いつも覚えてる歌も、人から尋ねられたら、きれいさっぱり忘れちゃって…