枕草子を現代語訳したり考えたりしてみる

清少納言の枕草子を読んでいます。自分なりに現代語訳したり、解説したり、感想を書いています。専門家ではないので間違っていたらすみません。ご指摘・ご教授いただけると幸いです。私自身が読む、という前提ですので、初心者向けであって、何よりもわかりやすい、ということを意識しているのですがいかがでしょうか。最初から読みたい!という奇特な方は「(PC版)リンク」から移動してください。また、検索窓に各段の冒頭部分や文中のワードを入れて検索していただくと、任意の段をご覧いただけると思います(たぶん)。

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

うれしきもの② ~遠き所はさらなり~

遠いところはもちろん、同じ都の中ででも離れてて自分にとって大切だって思ってる人が病気だって聞いて、どうなんだろ?どうなんだろ?って心配して嘆いてる時、良くなったよってことを、人づてに聞くのはすごくうれしいわ。 好きな人が人に褒められて、高貴…

うれしきもの①

うれしいもの。 まだ読んでなかった物語の第一巻を読んで、すごく続きを読みたい!って思ってて、残りの巻を見つけたの。でも、がっかりするようなのもあるんだけどね。 誰かが破り捨てた手紙をつなぎ合わせて見るんだけど、その続きを何行も続けて読めたの…

大蔵卿ばかり

大蔵卿(藤原正光)ほど耳ざとい人っていないわ。ホント、蚊のまつ毛が落ちるのさえもお聴きつけになるほどだったの。 職の御曹司の西側に住んでた頃、大殿の新中将(源成信)が宿直で、お話なんかしてたら、側にいる女房が「この中将に扇の絵のことを言って…

成信の中将こそ

成信の中将は、人の声をすごくよくお聞き分けになったの。同じ所にいる女房の声なんかは、いつも聞いてない人は全然聞き分けることができないのね。特に男性は、人の声も筆跡も見分けたり聞き分けたりできないのに、めちゃくちゃ小っちゃな声も、見事にお聞…

十月十余日の月の

十月十日過ぎの月がすごく明るい夜、歩いて見ようって、女房15、6人ほどがみんな濃い紫色の衣を上に着て、裾を折り返してたんだけど、中納言の君が紅の衣を糊で板張りにしたのを着て、首のところから髪を前に持ってきていらっしゃるのが残念だわ。卒塔婆(そ…