枕草子を現代語訳したり考えたりしてみる

清少納言の枕草子を読んでいます。自分なりに現代語訳したり、解説したり、感想を書いています。専門家ではないので間違っていたらすみません。ご指摘・ご教授いただけると幸いです。私自身が読む、という前提ですので、初心者向けであって、何よりもわかりやすい、ということを意識しているのですがいかがでしょうか。最初から読みたい!という奇特な方は「(PC版)リンク」から移動してください。また、検索窓に各段の冒頭部分や文中のワードを入れて検索していただくと、任意の段をご覧いただけると思います(たぶん)。

2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

おひさきなく、まめやかに

将来に希望なんて持たず、ただただまじめに(一途に夫を愛するなどして)、見せかけの幸せを感じてたいっていうような人は、鬱陶しくて、軽蔑してもいいって思うくらいですね。やっぱり、それなりの身分の人の娘なんかは、宮仕えをさせて、世間の有様も勉強…

清涼殿の丑寅の隅の③ ~村上の御時に~

で、定子様、 「村上天皇の時代に、宣耀殿の女御という方がいらっしゃったんだけど、彼女が小一条の左の大臣殿(藤原師尹)の娘であることを知らない者はいなかったのですね。まだ入内される前、即ち姫君でいらっしゃった時、お父様がお教えになったのが、『…

清涼殿の丑寅の隅の② ~陪膳つかうまつる人の~

給仕係が蔵人たちを呼ぶ前に、帝がこちらにお越しになりました。そこで定子様が「硯の墨をすって!」とおっしゃるんだけど、私の視線はあらぬ方、ただ帝がいらっしゃるお姿だけを見てたら、あやうく(墨ばさみの)継ぎ目が外れて落としそうになって。 そんな…

清涼殿の丑寅の隅の①

清涼殿の東北の隅っこにある、北側と隔ててる障子は、荒海の絵で、恐ろしげな生き物の手長や足長なんかが描かれてるの。上の御局の戸を押し開けたら、いつでも見えるんだけど、みんな嫌がったりして笑うのよね。 欄干の下のところに青い瓶の大きいのを置いて…