枕草子を現代語訳したり考えたりしてみる

清少納言の枕草子を読んでいます。自分なりに現代語訳したり、解説したり、感想を書いています。専門家ではないので間違っていたらすみません。ご指摘・ご教授いただけると幸いです。私自身が読む、という前提ですので、初心者向けであって、何よりもわかりやすい、ということを意識しているのですがいかがでしょうか。最初から読みたい!という奇特な方は「(PC版)リンク」から移動してください。また、検索窓に各段の冒頭部分や文中のワードを入れて検索していただくと、任意の段をご覧いただけると思います(たぶん)。

2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

家は

家は、近衛の御門(陽明門=大内裏の東の門)、二条みかゐ? 一条もいいです。染殿宮(そめどのの宮)、清和院(せかい院)、菅原院(すがはらの院)、冷泉院、閑院、朱雀院、小野宮(をのの宮)、紅梅殿(こうばい)、一条井戸殿(あがたの井戸)、竹三条、…

たちは

太刀は、玉造ね。 ----------訳者の戯言--------- 1個だけかい!で、「たまつくり」とは何ぞや? 日本刀っていうのは平安時代の中頃に原型が完成されたらしいです。主に東北(奥州)に良い鍛冶集団が何個かあったようで、大きく分けて、舞草鍛冶、月山鍛冶、…

わたりは

渡し場といえば、志香須賀の渡し、こりずまの渡し場、みづはしの渡しがいいわね。 ----------訳者の戯言--------- 志香須賀(しかすが)の渡しというのは、愛知県豊川市平井町にあった渡し場らしいです。他のは場所もよくわかりませんでした。 少し調べると…

みささぎは

御陵といえば、鴬の御陵、かしはぎの御陵、あめの御陵が素敵。 ----------訳者の戯言--------- 「みささぎ」は漢字で「陵」とか「御陵」と書きます。天皇や皇后のお墓ということです。 昔はお墓が丘陵になってました。前方後円墳とか。なので、絶景だったり…

海は

海は、水うみ、与謝の海、かはふちの海がいい感じね。 ----------訳者の戯言--------- 「海は、水海」、って、いきなり湖かい! 海ちゃうんかい!とツッコミ入れつつ、「湖」と言うと、やはり琵琶湖なんですね。京都ですから近い湖といえば琵琶湖でしょう。…

淵は

淵といえば、「かしこ淵」(おそれ多い淵)っていうのは、この淵のどんな奥深い底の部分を見て、こんな名前をつけたんだろうって考えたら、面白い気がしたわね。「ないりその淵」っていう名前は、誰にどんな人が教えたんでしょう?? 青色の淵も素敵。蔵人な…

原は

原は、みかの原、あしたの原、その原がいいわね。 ----------訳者の戯言--------- 今回は「原」ですね。そろそろ飽きてきましたが、まだ続くんでしょうか。 「みかの原」は「瓶原」と書きます。現在は木津川市加茂町の瓶原(みかのはら)という地区になりま…

峰は

峰は、ゆづるはの峰、阿弥陀の峰、弥高の峰がいかしてる。 ----------訳者の戯言--------- 前段に続き、今回は「峰」です。何がいいのかも書いてない。名前だけです。またまた個人的に、ふ~ん、って感じですね。 「ゆづるはの峰」というのは諭鶴羽山(ゆづ…

市は

市といえば、たつの市、さとの市、つば市がいかしてる。大和エリア(奈良)にたくさんある市の中で、初瀬(の長谷寺)に参詣する人が必ずここに泊まるのは、観音様の縁があるからだって思うと格別なの。その他、をふさの市、飾磨の市、飛鳥の市ね。 --------…

山は

山は、小倉山、かせ山、三笠山、このくれ山、いりたちの山、忘れずの山、末の松山がいい感じ。特にかたさり山はどんななんだろうって、素敵な想像が膨らむわ。五幡山、かへる山、後瀬の山。朝倉山は「よそに見る」っていうフレーズを使った歌があって、いか…

今内裏の東をば

今内裏の東の門を「北の陣」って言うの。で、そこの楢(なら)の木がすごく高いので「何メートルぐらいあるんだろうね!」なんて言ってるのね。 右近衛権中将の源成信が「根元から切り倒して、定澄(じょうちょう)僧都の枝扇にしたらいいよね」っておっしゃ…

よろこび奏するこそ

昇進のお礼を天皇に申し上げるのはイかしてるわ。下襲(したがさね)の裾を長めに引っぱり出して、天皇の方を向いて立っているのがね。拝礼して踊りをくるくると舞っているのも素敵。 ----------訳者の戯言--------- 「よろこび」を「奏す」る、って何ぞや?…

正月一日、三月三日は

1月1日、3月3日は、すごくうららかでした。 5月5日は、1日中曇りだったの。 7月7日は、曇ってたけど、夕方になって晴れてきた空に、月がとても明るくて星もたくさん見えたわ。 9月9日は、明け方から雨が少し降って、菊の花に露がいっぱいで、花を覆った綿な…

うへに候ふ御猫は③ ~暗うなりて~

あたりが暗くなって、ご飯をあげても食べないから、結局翁丸ではない犬だって結論に達してね、翌朝早く定子様が髪をセットして、お顔を洗うもんだから、私、参上して、鏡をお持たせになってご覧になるためお側に侍ってたら、犬が柱のところにいるのを見つけ…

うへに候ふ御猫は② ~御膳のをりは~

「お食事の時には必ず来てたのにね、寂しいよね」なんて言って、3、4日経った昼頃、犬がすごく吠える声がしたから、どの犬がこれだけ長く吠え続けるんだろうと思ってたら、めちゃいっぱいの犬が見に走っていくんだよね。 トイレ清掃担当者が走ってきて、「あ…

うへに候ふ御猫は①

一条天皇といっしょに暮してる猫は、五位の位階を授けられてて、「命婦(みょうぶ)のおとど」という名前で、すごくかわいくって、天皇も大事にお世話をなさってたんだけど、ある日部屋の端に出てって寝てるもんだから、お世話係の馬の命婦が、「あら、みっ…

大進生昌が家に③ ~つとめて、御前に参りて啓すれば~

翌朝早くに、定子さまの御前に参上してご報告したら、「そんな軽薄な話は聞いたことない人なのにね。昨夜のことに感心して行ったんでしょう。不憫ですね、あんまりあの人のことを手厳しく言うのも、かわいそうですよ」って、お笑いになるの。 姫宮(内親王)…

大進生昌が家に② ~同じ局に住む若き人々などして~

同じ部屋に滞在する若い子たちみんな、別に何も気にしないで、眠くなったから寝てしまったの。 私の部屋は東棟の「西の廂」の部屋で、北に続いてるんだけど、北の障子戸にはカギも付いてなくって、そのことも確認してなくって。家の主人だってことで彼は家の…