枕草子を現代語訳したり考えたりしてみる

清少納言の枕草子を読んでいます。自分なりに現代語訳したり、解説したり、感想を書いています。専門家ではないので間違っていたらすみません。ご指摘・ご教授いただけると幸いです。私自身が読む、という前提ですので、初心者向けであって、何よりもわかりやすい、ということを意識しているのですがいかがでしょうか。最初から読みたい!という奇特な方は「(PC版)リンク」から移動してください。また、検索窓に各段の冒頭部分や文中のワードを入れて検索していただくと、任意の段をご覧いただけると思います(たぶん)。

2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

大進生昌が家に①

中宮大進の平生昌の家に、中宮(定子さま)がお出ましになるっていうんで、東側の門は四つ足の門に改築して、そこから御輿がお入りになるのね。 北の門から、お付きの女房たちの車は、警護スタッフがいないからそのまま入れるだろうなと思ってて。だからヘア…

思はむ子を

(かわいいって)思うような子どもを僧侶にするなんてことは、まったく心苦しいものよ。ただ木っ端やなんかみたいに思われてるのは、すごく気の毒。精進料理のかなり粗末なものを食べ、居眠りするくらいのことでもね。 若い僧侶は心惹かれるものも、めちゃく…

同じことなれども

同じことなんだけど、聞いた感じが違うもの。お坊さんの言葉。男の人の言葉。女子の言葉。身分の低い人の言葉には必ず余計なひと言がついてくるの。(言葉は足りないくらいが、感じいいのにね) ----------訳者の戯言--------- まあ、前半部分は当たり前って…

四月 祭の頃

4月、葵祭の頃って、すごく素敵な季節。宮中の幹部たちから、四位、五位、六位の昇殿を許された職員たちまで、上着は濃いか薄いかの違いはあるんだけど、白襲(しらがさね)はみんなおんなじ様子で、凉しげでいい感じ。 木々の葉っぱは、まだすごく茂ってる…

三月三日は

3月3日はうらうらとしてて、日差しものどか。桃の花がちょうど咲き始めて、柳が素敵!っていうのも今さらだけど、それもまだ繭に籠ってるのがいい感じ。広がっちゃったのはつまんない気がするわね。桜の花も散っちゃった後はあんまりよくないの。キレイに咲…

正月一日は

1月1日は、いっそう空の様子がうららかで、フレッシュな感じに霞がかかってて。世の中の人びとみんなが、着るものも、ヘアメイクも全部ばっちりキメて、帝も自分も、って、お祝いしてるのはすごくいかしてるの。 1月7日は雪の間に芽吹いた若菜摘み。青々して…

頃は正月

時候は1月、3月、4月、5月、7、8、9月、11~12月、すべてその時々に応じて、1年中、いい雰囲気なのよね。 ----------訳者の戯言--------- 季節の折々、その時々にいい感じなんですよ、と言いたいのはわかるんですが、そんなの当たり前じゃん。と思うのは私だ…

春はあけぼの

春はあけぼの、夜明けが良いのです。だんだん白くなってく山際がちょっと明るくなって、紫っぽくなった雲が細くたなびくのね。 夏は夜。月の頃はまた格別で、暗闇の中で蛍がいっぱい飛び交ってるの。で、また、1匹か2匹くらいが、ほんのちょっと光って飛んで…